基本の基本 ヤーン・サーム・クム (三本歩)

ヤーン・サーム・クムは、ムエチャイヤーの基本の基本と言えるものであ る。この名前は、実は古代インドの神話から来たもので素晴らしなりゆきをもつ。

では、その神話を語りましょう。昔々、シヴァ神はタタワンという鬼に求めるものを一つ与えようと言ったから、タタワン鬼が
厖大な領域を要求するし、「何の衆生でも俺の領域に侵し入ったら全て捕って食いのも自由にさせてもらいたい」
という過酷な要求も出した。欲しいものをもらった後、タタワン鬼は強烈な呪術で人間や畜生、神など衆生を自分の領域
に誘い込んで全てを食いまくった。

それ故、ヴィシュヌ神はバラモン僧に化身して一人でタタワン鬼の領域に侵し入った。タタワン鬼がバラモン僧を見ると、「一人で入るのが死にたいのか?」と叫んだ。バラモン僧は、「ただ儀式を行うように相応しい場所を探してるだけでございます、三歩の平方の土地だけお願いします、儀式を終えたら死んでも後悔しない」と答えた。タタワン鬼は「まあいいな、三歩だけならキサマに譲るぞ」と返事した。バラモン僧に「譲ったら取り戻すがしないのか?」と問われたから、「譲ったものは決して取り戻すなんかしない」と答えた途端、バラモン僧がヴィシュヌ神の正体を現して三歩歩んで鬼の領域を渡りました。「まさか!ヴィシュヌ神だ!」タタワン鬼が逃げようとしたが、殺されてしまった。

基本構え


基本構えの動作、次のように説明しましょう、

1) 両腕は体にそって自然に下ろして、結び立ち

2) 騎馬立ちにかえる同時に、胸の高さで両腕を十字形にする

3) 左拳を顔面(両目の間)の高さにあげて、左拳が顔面から12インチはなれる。左肘が体にそって自然に下ろす。同時に左膝を左肘に当たるまで上げる。
左足先はできるだけ上げる。右拳は、顎の高さにあげて、顎から2〜3インチはなれる。右肘も体にそって自然に下ろす。胸を張ってしっかり立つ。

ヤーン・サーム・クムの動作

(3)から左足を前に出して、床を踏む同時に体を回して右膝をあげて、パン・マッ(拳回し)で右拳と左拳の位置を逆にする。
右膝は右膝を左肘に当たるまで上げる。なれるまでこのようにに歩み続ける。前だけでなく後ろ、左、右に回って歩みもある。

ムエチャイヤーのワイ・クルー


ワイ・クルーとは、試合の始めで自分の師匠に尊敬を表す儀式のことである。心の集中、ウオームアップ、拳闘場・相手の実力を観察する機会にすることもできる。
同じ師の弟子達は、必ず同じワイ・クルー形でワイ・クルーしなくてはならない。同じワイ・クルー形を見れば同じ門の弟子だと分かったから、拳闘をやめるように設定された規則である。

 
 
ワイ・クルーの動作

1.神仏拝礼

 
 

まず、東側に向かってしゃがんで、額の高さに手を合わせる。マントラを唱えた後3回拝む。

2. 呼吸観察

次は、立ち上がって落ち着ける。

右親指で右鼻孔を閉じて、左鼻孔で2〜3回呼吸する。左半身に変えて同じ動作をする。呼吸が窮屈になったら、心を集中するようにマントラを唱える。

3.ワイ・クルー

呼吸観察が終わったから、ワイ・クルーを始める。